ミノフスキー粒子化でもサイコミュの無線誘導によるオールレンジ攻撃を可能とした強力兵器、ビットとファンネル。
結論からいえば、ビットとファンネル違いは動力源の有無とビームを撃つ方法、が定説ではありますが……
ファンネルとは違うのだよ、ファンネルとはァ!
ファンネルとビットの違いは動力源?

遠隔操作でビームを撃つオールレンジ兵器としての機能はビットもファンネルは同じです。
が、両者にはガンダム世界におけるビーム=メガ粒子の生成方法に違いがあります。
たとえばサンライズ監修のもと、講談社が刊行した「総解説 ガンダム辞典 Ver1.5」にも下記のように記述されています。
熱核反応炉を搭載したために大型だったエルメスのビットを、アクシズがエネルギーCAPシステムの採用で小型化したものがファンネルだ。
講談社 総解説 ガンダム辞典 Ver1.5 皆河 有伽 著 / サンライズ監修
エルメスのビットは一機一機が動力源として小型の熱核反応炉を搭載していました。
一方、キュベレイをはじめとしたモビルスーツに搭載されたファンネルは自前の動力源は持たず、一般的なモビルスーツ同様エネルギーCAP技術によりビームを撃っています。
自前の動力源を持っていたビット
エルメスのビットは一基一基が小型の熱核反応炉を内蔵し、自前でビームのためのメガ粒子を作り出すことが可能でした。
そのためファンネルに比べ継戦能力が高かったとされますが、それはあくまでもファンネルと比べて。ビットの推進システムに採用された化学燃料ロケットは機動力こそ高かったものの、航続距離に難がありました。
ビームもビット一基につき10発程度の発射が限界だったとされ、無尽蔵に戦い続けられたわけではありません。
(エルメスはビットを12基搭載できるそうですから、一基あたり10発も撃てれば十分すぎると思えますが)
また、ビットのジェネレーター内蔵のためにサイズが大きく被弾しやすい弱点も。ビットのサイズは実に8.4m。ちなみにガンダムのコアファイターは8.6m。つまりビットは普通に戦闘機クラスの大きさです。
たとえばガンダムやザクが1.8mですから、モビルスーツと比べても半分程度の大きさはあります。
アムロがガンダムで撃ち落としまくってたの、実はビットが大きかったおかげもあるのかも。
無理にビーム撃たせないでメビウス・ゼロみたいに実弾にするとか、いっそΞガンダムみたいにファンネルミサイルにしちゃえばよかったようにも思えますね。
一基一基にジェネレーターを搭載するため製造コストが高くつく点もビットのデメリットだったといえます。
エネルギーCAPを導入したファンネル
一方、キュベレイをはじめとしたファンネルはエネルギーCAPによりビーム=メガ粒子を発射しています。熱核反応炉など自前の動力源は持っていません。
ジェネレーター廃したことでキュベレイなどモビルスーツを母機とできるレベルまで小型化に成功。
これによってファンネル自身が被弾しにくくなっただけでなく、隠密性も上がり凶暴性が増しています。生産コストも下がって整備性も上がって裏方も万々歳。
キュベレイ以後、サザビーやνガンダムなどモビルスーツが使うファンネルはジェネレーター内臓型ではなく、エネルギーCAP式が主流になっています。
エネルギーCAPとは
平たくいえば、エネルギーCAPは出撃前にメガ粒子をチャージして技術。自前でメガ粒子を作る必要がないので、動力源が小さく貧弱なモビルスーツでもビームが撃てるのです。
実のところ、ガンダムですらエネルギーCAP技術がなければまともにビームライフルを撃てません。だからシャアも「戦艦並みのビーム砲スゲェ。マジパネェ」と驚いたのです。
エネルギーCAPについては別途詳しく解説していますので、詳しくは下記よりどうぞ。
必ずしも動力源なし=ファンネルではない
ただ、必ずしも動力源内蔵型=ビット、動力下なし=ファンネルとは限らない面もあります。
実際にはエルメスなどキュベレイ以前がビット、キュベレイ以降はすべてファンネルと呼ばれるようになったのが実態と思われます。
たとえば逆襲のシャアで登場したα・アジールの大型ファンネルはジェネレーター内蔵型。しかし作中ではビットとは呼ばれず、普通に「ファンネル」と呼ばれています。
そういえばα・アジールの大型ファンネルもアムロことアフロに墜とされまくってましたね。やっぱデカいのはよくない。
そもそも正式名称がファンネル・ビット
そもそもファンネルの正式名称は「ファンネル・ビット」。ファンネルもビットの一種なのです。
ファンネルは漏斗(ろうと)を意味する英語Funnelから来たネーミング。キュベレイのビットが漏斗型だったのでファンネル・ビットと命名 → 略してファンネルとなった模様。
Funnelの日本語読みはファネルが一般的なようですが、そこはご愛嬌。マーケティング用語としてもよく使われますね、ファネル。
それ以後、サザビーやヤクト・ドーガの円筒状のものもνガンダムの放熱板っぽいアレも含め、形状に関わらずすべてファンネルと呼ばれるように。
先述のα・アジールの「ジェネレーター内蔵ファンネル」もファンネルと呼ぶ辺り、もはや形状も仕様も関係なく無線のオールレンジビーム砲はすべて「ファンネル」と呼ぶ習わしになっているようです。
ちなみにトミノメモによると、ビットは当初「ドク」命名されていたとか。豆知識。
そういう意味では、Zガンダム作中でクワトロ大尉がキュベレイのファンネルを指して「ビット」と呼んだのもあながち間違いでもなかったといえます。
なお、ビットはエルメス以外ではあまり知られていませんが、その後アクシズがオールレンジ兵器運用試験機として開発したモビルスーツ シュネー・ヴァイスもビットを使用しましたし、シュネー・ヴァイスの発展機トゥッシェ・シュヴァルツのSビットも出てきたり。意外といろいろな機体でビットの名が使われています。
まとめ:ファンネルとビットの違い
- ビットは動力源=ジェネレーターとして小型の熱核反応炉を内蔵
- ファンネルはモビルスーツでも運用できるよう、ジェネレーターを内蔵せず小型化したもの
- ジェネレーターがない代わりに、エネルギーCAP技術でビームを撃つ
- ただし、α・アジールのようにジェネレーター内臓のファンネルもある
- どちらかといえば、キュベレイ以降は全部ファンネルと呼ぶようになっただけっぽい
- ちなみにファンネルの正式名称は「ファンネル・ビット」