百式 機体解説 – エゥーゴいちのシャレオツMS

元祖きんいろモザイク。じゃなくて金色モビルスーツ 百式

百年戦えるモビルスーツに、との願いは叶わずとも、Z終盤にはラスボス2人を相手に堂々と渡り合い、その後の第一次ネオジオン抗争までも戦い抜いた傑作モビルスーツです。

金色は役に立たないビームコーティング

百式の最大の特徴はド派手な金色のカラーリング。ハデハデです。

このゴールデンな色はビームを弾く持つ特殊なエマルジョン塗装を施したため。

いわゆるビームコーティングですが、直撃には耐えれずコーティングごと蒸発してしまうため、防御能力は低め。あくまでもよけきれなかったビームへの保険程度の効果でした。

そりゃ直撃にも耐えられるような装甲だったらみんな金色にしますよね。

勝手な推測ですけど、直撃しない自信はあるけど最低限の回避行動しかしないために事故でかすってしまう熟練者向けのビームコーティングなのかも。

その点、「当たらなければどうということはない」とか言って飛び出しちゃうノースリーブグラサンにはピッタリな仕様と言えるかもしれません。百式自体、高い機動性と運動性による高速格闘戦をコンセプトにした機体ですし。

とはいえ一番保護しないといけないコックピット周りの胴体がコーティングされていないのはちょっとどうかと思う。シールドも持ってないのしいろいろ無茶苦茶では。

ちなみに、百式をボッコボコにしてほぼ大破まで持ち込んだハマーンのキュベレイもビームコーティング持ちとの設定もあります。

AMBAC肢 兼シールドの役割を果たしていた肩バインダー限定ですが、ほぼ完全にビームを防ぐことができたとのこと。

そういえばZZも普通のカラーリングでビームコーティングしてたし、あんな派手派手な色で中途半端な効果しか得られなかった百式の立場って……

実は金色は目立たない?

やはり戦場で金色のモビルスーツは目立つらしく、Zガンダム作中でも敵パイロットに「金色のモビルスーツとかよほどの自信があるのか?!」的な反応をされています。

しかし、実は百式の金色はむしろ目立たない説もあるんですよね。

ユニコーンガンダムの三号機 フェネクスが百式と同じ金色のエマルジョン塗装を施しているんですが、作中で「周囲の景色を反射するため宇宙空間では認識が難しい」と言及されているんです。

確かにアニメでは宇宙の暗い背景に金色のカラーリングだと映えますけど、現実の宇宙空間や夜間戦闘であれば鏡面仕上げの機体は周囲の景色を映しまくってまともに見えなそう。

実は暗めの赤であれば光の少ない環境=宇宙空間では非常に識別が難しい色らしいですし、宇宙に出たこともないオールドタイプな私たちの感覚とは違うのかも。

シャアって目立ちたがりではなくて意外とビビりだったのかも?

(そもそもシャアが赤い機体に乗り始めたのはジオン軍内でいじめられてのナリユキだった説もありますけど)

もともとは”非”変形機予定だった百式

もともとはδ計画として開発していたモビルスーツを元に変形機として設計し直したδガンダム、もといデルタガンダムが百式の原型。

デルタガンダムはシミュレーション上で高い完成度をほこり、非常に高い性能を発揮しましたが、実際に建造するには機体の強度的に変形が難しいことが判明。高い完成度とは。

再度非可変モビルスーツに設計を差し戻して完成したのが百式です。背中の特徴的なバインダーはその名残。非変形機 → 変形機 → 変形機の返し返しですね。

最終的に百式自体は高速格闘戦をコンセプトとしていますし、。そのためシールドすら持たない徹底した感じは好感が持てます。

つまり百式は実質ガンダム

そういう意味では百式は実質ガンダムです。

目=メインカメラがバイザー型でガンダムっぽくないですけど、実はバイザーの下はガンダムと同じツインアイ構造で、Zガンダム作中でも赤く光るツインアイが描かれたことがあります。

パイロットスーツのときはグラサンつけられないからって、モビルスーツにまでグラサンかけさせるクワトロ大尉の執念をみた。

ちなみに、UCに登場するデルタプラスは実現できなかったデルタガンダムをベースに、Zガンダムなどで培われたノウハウをつぎ込んで完成させた機体。なのでデルタガンダムの系譜ではありますが、厳密には違う機体です。

デルタガンダムは百式と同じエマルジョン塗装でビームコーティング付きの金色の予定でしたけど、デルタプラスは地味なグレーですし。

いろいろオシャレな百式の型式

百式の型式MSN-00100はエゥーゴのなかでもちょっとイレギュラーなもの。

百式はRMS-099のリック・ディアスの次に開発されたモビルスーツのため、順当ならRMS-100となる予定でした。

と、同時に、百式の開発者であるナガノ博士にとって初めて設計したモビルスーツだったので、100の前に00をつけることで00100に。

ナガノ博士にとっては001で、エゥーゴにとっては100番目とするダブルミーニングです。

また、MSのあとにナガノ博士のイニシャルNをつけてMSN-00100となりました。N博士って書くとなんかウィングガンダムに出そう。

ちなみに百式の左肩に刻まれた「百」の文字も片式の100と「百年戦えるモビルスーツであるように」とのナガノ博士の願いをかけたダブルミーニング。

ダブルミーニングだらけでオシャレ。

意外とバリエーションは多い、が

ガンダムやジムほどではありませんが、百式もまたバリエーションの多い機体でもあります。

  • デルタガンダム
  • デルタプラス
  • 百式改
  • 量産型百式
  • 陸戦型百式
  • フルアーマー百式改

本ページでもすでにご紹介したデルタガンダム、UCで映像化されたデルタプラス以外にもいろいろありますね。

デルタガンダム、百式改なんかはスパロボやGジェネなどゲームではよく出てくるのですが、量産型百式とか陸戦型百式はあまり見たことないような。

まとめ:百式機体解説

Z終盤にはそんなモビルスーツ呼ばわりされながらも結果的にラスボス二機相手にコロニーレーザーを守りきる活躍を見せた百式。

私の個人的な意見ですが、このときのジ・O、キュレベイとの戦いがシャアにトラウマを植え付け、ベルトーチカ・チルドレンに登場したナイチンゲールが誕生したのでは、と思っています。

その辺りも別記事でまとめていますので、お時間ある方はぜひ。

ナイチンゲールにみるシャアのトラウマ